成功した時の達成感は圧倒的に大きい

こういった話を聞くと、「DXなんてやりたくない」と思うかもしれません。できれば何の摩擦を起こさずに進めたいとも思うかもしれませんが、変革に抵抗はつきものです。人並み以上に苦労したとしても、プロジェクトメンバーと苦労を共にして、その後成功に向かったときには、通常の仕事では得られない達成感とやりがいを感じることができます。そのためにも、抵抗勢力に対して逃げてはいけません。

私は、大きく次の4つの方法で、抵抗勢力との折り合いをつけるようにしています。

1.変革する必要性とメリットを伝える

大前提として、社内で変革の意義と内容をしっかりと、粘り強く伝えることから始めます。各々の社員の立場に立ち、なぜ変革が必要なのか、具体的に何をすればいいのかを丁寧かつ粘り強く説得していきます。

次に、変革状況を報告し、現場の人たちにもプロジェクトに参加してもらいます。DX推進チームのメンバーが実際に改革の現場に入り、先頭に立って一緒に行動していくことも有効です。多くの場合は、この時点で社内の雰囲気はがらりと変わり、変革は大きく前進しているはずです。

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大きな権力を持つ役員や中間管理職が変革に抵抗を示す場合は、その人物や組織にとってのメリットを明確にします。多くの場合、変革後の状況をイメージができないために、変わることを恐れているにすぎないのです。具体的に何を新しく始め、何が変わらず、何を捨てるのかを話し合っていきます。できれば、その話し合いで先方が答えを出すようにできると望ましいです。そういった人は、社内の影響力が大きいからです。彼らを説得することができれば、これほど頼もしい味方はいません。さらに変革は大きく前進していくことでしょう。