筆者イチ押しの発酵ドリンク「ミキ」

食品だけでなく、最近は発酵ドリンクもかなり人気が出てきました。アルコール類以外にも、こうじの甘酒はいまやどこのスーパーでも置いてあるほど人気ですし、りんご酢やコンブチャなども飲用としてよく用いられています。特に甘酒は夏バテ防止にも優れており、これからの季節には重宝するでしょう。

もちろん、発酵飲料もたくさんあるのですが、わたしがこの夏一番におすすめしたいのが、「ミキ」です。

筆者提供
ミキ

奄美大島や沖縄では古くから親しまれている飲み物で、おかゆに生のサツマイモをすって加えて寝かします。サツマイモの酵素がおかゆのでんぷんを分解して甘くさせ、その甘さを空気中の乳酸菌が分解して、酸味のある飲み物に変えます。イメージでいうと、和製ヨーグルトといった感じでしょうか。ほのかな甘みと酸味があり、後味がとてもすっきりとしています。

栄養価が高い上に消化もよく、1ccあたり100億個以上含まれる乳酸菌が腸内の善玉菌のエサとなってくれるので、美容にも健康にもすぐれています。

離乳食や介護食としても使えますし、ドレッシングなど調味料に加工してもおいしい。しかも自宅で手軽に作ることもできるので、家計にもやさしい、理想的な飲み物といえます。

縄文時代から作られていて、その語源はお神酒みきと言われるのも納得の逸品です。

もうひとつ、スイーツとしておすすめなのが、江戸久寿餅。

くずもちと言われるものには、くずの粉で作ったくず餅と、小麦粉からグルテンを分離させた後の浮き粉を発酵させた久寿餅と二種類あります。このうち後者の久寿餅が発酵食品です。

写真提供=山信食産

ひんやりとした久寿餅に、きな粉や黒蜜をかけていただくのですが、夏場にはそのひんやりがとても口に心地よく感じられます。

山信食産が「クズクズシェイク」という、久寿餅をシェイクにしたドリンクを売っています。こちらも夏場にはとてもヘルシーでおいしい飲み物です。

免疫が上がる効果的な食べ方

発酵食品の上手な取り入れ方は、ドカ食いしないで、少量でいいので毎日食べること。

極論をいえば、毎日おみそ汁を飲んでいるだけで、免疫も上がるし、美容、健康にも役立ちます。

おみそに昆布や煮干しを刺しておけば、だしみそが出来上がるので、それらを丸めてラップに包んでみそ玉にしてお弁当と一緒に持ち運ぶ。ランチタイムに、そのみそ玉をマグカップに入れてお湯を注げば、それで十分です。具が欲しければ、干物のおやわかめを入れるといいでしょう。