発酵は神のおぼしめし?
昔は、神棚に飯を備えておいたらお酒になっていた。ぶどう酒を瓶に入れておいたらワインになっていた。ミルクを持ち歩いていたらチーズになった。そんな感じで、発酵した食べ物や飲み物ができていました。昔の人は、「神のおぼしめしだ!」と思ったことでしょう。
このようなことが世界中で起こっていたようですが、近年、これは目に見えない微生物が起こしているものだということがようやくわかりました。
それでも、まだ発酵の研究の歴史は160年ほどです。
納豆だって、豆を煮てわらに包んでおいたらネバネバした状態に変化した。それはわらについている菌の仕業です。ぬか漬けだって、米ぬかと塩と水でできているのに野菜を漬けると独特な酸味と塩味でおいしくなる。それは米ぬかにいる菌の仕業。おみそだって、豆とこうじと塩で作りますが、あんなに重宝する調味料になるのもこうじ菌の仕業です。
このように、私たちに肉眼では見えないうちに変化するのだから、神のおぼしめしとされるのも理解できますね。特に日本では、こうじというカビによる発酵が、世界に誇れる日本食となっています。
この神のおぼしめしとも思える発酵食品を取り入れて、健康にも美容にもいい食生活を楽しみましょう。