適度な有酸素運動で血管をしなやかに保つ
正しい食事や禁煙とともに取り入れたいのは運動。体力の維持・向上だけでなく、動脈硬化の予防にも有効だと恩田先生は話す。
「中等度以上の有酸素運動を定期的に行いましょう。目安は心拍数120~140くらい。息切れせずに会話できるくらいの強度で20分以上を定期的に行いましょう」
そのほか、質のいい睡眠を摂ることも重要だという。
「不眠の中でも睡眠時無呼吸症候群の人は動脈硬化が進行しやすいので注意が必要です。寝ているときに気道が塞がれることで、自律神経が乱れ、不整脈や突然死を起こす人もいるので、ぜひ治療を検討ください。また、眠りが浅い、起床時に疲れが取れていないと感じるなら、医師に相談して良質な睡眠を取るようにすることも大切です」(恩田先生)
女性の場合はエストロゲンがLDLコレステロール値を下げたり、動脈硬化を防いでくれたりしている。しかし、更年期以降はこの“お守り”が減り、閉経を迎えるとなくなってしまうことを忘れずに、正しい血管ケアを心がけていきたいものだ。