不自由だからこそおもしろい

「140字ぴったり」というと、数に制限のある文芸という点で俳句や短歌と似ていますが、この2つと決定的に異なるのは、制限の厳格さです。俳句や短歌の場合、作品によっては字余りを起こすことがありますが、Twitterで文字を入力する際は140字以上入力することが不可能なので、必ず140字以内に収めなければいけません。

神田澪『最後は会ってさよならをしよう』(KADOKAWA)

そんな不自由さがかえって面白く、やりがいがありそうだと感じて創作を続けてきました。

緊急事態宣言が出された後、Twitterで発表している私の作品はそれ以前とは比べものにならないほど多くの方々に読まれるようになりました。

「外に出られない分、物語を読むことでさまざまな風景を想像できて癒されています」といった旨の感想を多くいただいたことが強く印象に残っています。

想像を膨らませて無限の旅に行ける「小説」のおもしろさを、手軽に楽しんでいただけたらうれしいです。

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