さらに、学生とマッチングするためのオファーは1回勝負で、マッチングしなかった場合その学生とは2度と連絡が取れなくなるため、双方の本気度が高いこと。内定時に費用が発生する成果報酬型で、辞退された場合も全額返金されることなども見逃せません。

第二ステップの「惹きつけ」に関しては、Zoomなどを活用したオンライン説明会がポイントとなります。これは、オンラインでしかできないことに磨きをかけるようにしてください。

具体的には、YouTube経由で会社説明会動画を常時配信し、オンラインでの受け皿を用意し母集団の取りこぼしを防ぐなどが代表的です。

その際、オンラインでは学生の集中力が持続する時間が短く離脱も招きやすいため、時間配分や導線を緻密に設計する重要性がリアルよりも高まります。

双方向でコミュニケーションが取れるコンテンツを構築するなど、工夫するようにしてください。

オンライン化はリアルの代替ではない

第三のステップである「面接」では、リアルのやり方を踏襲する選考では見極めが困難となりがちな点を留意ください。

これは、オンライン上ではお互いの反応がわかりにくいことに起因し、時間自体もタイトなものになりがちなことに起因します。

そのため、お互い慣れていない前提でリアクションを大きくする、質問に答えてもらうための雰囲気作りに心を砕く、質問の切れ味を上げるといったテクニカルな面の重要度が上がります。

第四ステップである「クロージング」においても、企業・学生共にオンラインであるがゆえに双方が決めきれないという課題をいかに解決するかがカギになります。

そのために、会社や仕事、社員の理解を深め、採用ターゲットの入社条件と理想の社会人像を整理・合致させるひと手間が必要になります。

そのためには、キャリアビジョンの面談や合格者面談を実施し、内定者の考えや現状を把握するとともに、接点機会を設けるようにしてください。

以上、オンラインでの採用体制へシフトするためのポイントをお伝えしてまいりましたが、共通しているのは、オンライン化はリアルの代替ではないということです。

確かに欠点もあるものの、リアル以上にオンラインの方が良い点もあり、その長所をしっかりと活かすことが結果に結びついていることがお分かりいただけるかと思います。