中国の一体どこが「法治に基づく国であり社会」なのか
産経社説は指摘する。
「中国政府は、中国や香港は法治に基づく国であり社会であると強弁し、香港をめぐる国際社会の批判に反発している。だが、民主主義国では当たり前の自由や民主を求める人々を弾圧しているのだから、説得力はない」
中国の一体どこが「法治に基づく国であり社会」なのだろうか。中国政府の頭の中には、国家というものが国民のために存在するとの概念がまったくない。中国政府にとって国家は中国共産党と一部の党幹部のために存在する。政治も国民のためではなく、党とその幹部を利するための方便なのである。
産経社説は「中国政府が取り組むべきは圧政を敷くことではなく、自国や香港の民主化である」とも主張し、最後に日本の対応についてこう言及する。
「日本政府は3氏との連帯を表明し、中国、香港両政府に対して釈放を強く求めるべきだ。人権に関わる問題であり、『懸念の表明』や『事態を注視する』を繰り返すだけでは足りない。その先頭にたつべきは、菅義偉首相である」
政権を応援することの多い、保守の産経社説がここまで訴えている。できる限り早い時期に、菅首相には「3人の早期釈放」を求める声明を出してもらいたい。