IT関連以外で伸びている会社の探し方

これらの業界に行こうとするとき、ITの素養がないと二の足を踏む人も多いだろう。しかし仮にITに詳しくないとしても、Techの前の部分、たとえばEducationやFinance、Human Resourceについての課題意識と知見があれば十分可能性はある。

デジタルトランスフォーメーションの目的は、そもそもITを浸透させることではない。ITを活用して、ビジネスや業務の課題を解決し、社会そのものや人々の生活をよくすることが目的なのだ。だからITを活用してどんな課題を解決したいのか、ということについて明確な意見を持っているのなら、ぜひチャレンジしてみてほしい。

もちろんDXを提供する側でない会社に移りたい、という場合もあるだろう。その際には、先ほどあげた○○Techを提供している会社の中でも、特にB to Bのサービスを提供している会社の実績欄を見てほしい。逆にB to Cの○○Tech会社は避けた方がよい。

たとえばFinTechでいえばキャッシュレスを支援するスマートペイメントの会社やクラウドファンディングを進める会社ではなく、法人向けサポートを進める会社を調べてみることだ。それらの会社の導入実績ページには様々な規模の企業が掲載されている。仮にそれらの企業の中に興味を惹くものがなかったとしても、それらの企業が属する業界の課題意識を読み取ることができるはずだ。

B to BでAI対応している会社もねらい目

また、AI対応を進めている会社もぜひ考慮すべきだ。そのような会社も、やはりB to Bでサービスを提供している会社の実績ページから探すことができる。たとえばAidemyというAI教育についてのEdTechスタートアップがある。この会社の実績ページを見ると、空調機メーカーや損保系システム会社などの大手から、社員数十名規模のベンチャーキャピタルやコンサルティング会社まで幅広く掲載している。技術的なことがわからなくても、AIをビジネスに活用していくことはできる。そのような思考をいち早く進めるためには、AIについて語ることが特別ではない会社で経験を積むことが有利に働くだろう。

これからの変革を乗り越えていくならば、デジタルトランスフォーメーションに対応できていない企業の先行きは不透明だと言わざるを得ない。クラウド対応も進む中、企業規模が小さかったとしても、コスト的に対応は可能だ。だからこそ、DXやAIをキーワードに転職先を探してみることを勧めたい。