「すでに株式バブルは発生している」

欧米やわが国では新型コロナウイルスの感染再拡大によって景気回復ペースの鈍化懸念が高まっている。11月のユーロ圏総合PMI(速報値)は景気の拡大と縮小の境目である50を下回り、景気の二番底は不可避の状況だ。

中国経済では債務問題が深刻だ。中国は主要国に先駆けて景気回復を実現したが、共産党政権が経済と金融市場の安定を目指すことは難しくなっている。

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このように考えると、カネ余りと先行きへの過度な強気心理に支えられた国内外の株価上昇は、短期的には続く可能性がある。しかし、世界経済の実体面に比べて株価は高すぎる。すでに米国やわが国では株式のバブルが発生しつつあるとの見方を持つ経済の専門家もいる。

今すぐではないにせよ、どこかのタイミングでわが国の株価に調整圧力がかかり、先行きへの懸念が急速に高まる展開は排除できない。高値恐怖感を感じる投資家も増えており、徐々に国内株式相場の不安定感は高まるだろう。

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