健康を維持するために労働時間を減らす
都市化型スローライフを実践するうえで次に大切なポイントが、心身ともに健康が維持できる余裕のある生活時間を差し引いた後で、適切な労働時間を割り出すことです。
1日24時間のうち、健全な心と体を維持できるだけの十分な睡眠時間と食事の時間、運動の時間、そして趣味の時間を天引きすると、働く時間は長くても6時間、できれば4時間ぐらいに抑える必要があることがわかります。
私たちが年中「時間がない!」と感じてしまう理由は、単純に長時間労働のせいです。毎日9時間も10時間も労働し、そこへさらに片道1時間前後の通勤時間が上乗せされてしまったら、十分な睡眠時間はもちろんのこと、食事や運動の時間、ましてやそれ以外の時間を必要十分に取れるわけがありません。
多くの会社勤めの方々と比べると、私はコロナ以前から比較的自宅にいる時間が長く、自炊率も高かったといえます。新型コロナを機会に、さらに徹底して自宅快適ライフを追求したのが、この2020年の初春から夏にかけての半年でした。
その結果、仕事はこれまでと同じ分量か、それ以上の分量でも1日3時間から4時間働けばほぼ終わるようになりました。外で働いていた一昔前と比べて考えると、概ね3時間働けば、以前の2日分ぐらいの仕事ができるイメージです。
家はいつもすっきりと片付いていますし、愛猫のちろちゃんやあおちゃんとも、いつも一緒にいられます。食事は三食とも、健康的な食材を使って作ったおいしいロジカル料理を好きなだけ食べられます。
リモートワークも自由がなければ意味がない
なぜそんなに早く仕事が終わるのかというと、仕事に必要なすベての要素が、自由だからです。
原則自宅で仕事をしているため、常時強いWi-Fiの中、複数の端末を使いながらの音声入力がしたい放題です。自分にとって一番都合の良い時間に十分な睡眠を取り、適度な運動をしているので、脳のコンディションが常に良く、大体3000字から5000字の原稿が1時間もかからずに終わってしまいます。
スケジュールも、基本的にすべて自分の都合で決められて、自分のために使えます。
日本の企業は従業員に対して、個々の仕事のやり方について工夫することを良しとしない傾向があります。ある程度在宅勤務のような形で、それぞれの機器も自分で自由に選ぶことができ、仕事のやり方も自分で自由にすることができれば、もっともっと生産性は上がるはずです。
実際に、リモートワークを導入して生産性が変わらない、もしくは上がっている企業は、働く人のスピードや働きを妨げない環境を柔軟に取り入れています。