タイプ別の効果的な「ほめ方」
周囲の人々を観察して「この人は○○タイプかも」と見当がついたら、自己重要感を満たすコミュニケーションを実践に移しましょう。
3タイプがそれぞれ、どんなことで自己重要感を満たされるか把握し、あとは「喜ぶことをする」そして「嫌がることはしない」を徹底すれば万全です。
①パーソナリティ重視タイプ
◆ 人柄を賞賛するのが一番。「あなたの心配りが本当に嬉しい」といった言葉を、穏やかな口調で投げかけることで距離が縮まる。
◆ 話を聞き、共感する。「気持ちをわかってくれる人」には強い信頼を寄せる。逆に、不親切な人間は信用しないので、本人以外の周辺人物に対しても誠実な態度を取ることも大事。
◆ 仕事を任せたい後輩や部下なら「あなたしかいない」が殺し文句。ただし、その仕事の意義を相手が納得できるように説明することも不可欠。筋の通らないこと、誠実性に欠ける仕事を押し付けると信頼関係は崩壊する。
②パフォーマンス重視タイプ
◆ このタイプと話をするときは明確さが命。仕事と関係のないことを話す際も、まず結論を言い、そのあと理由や背景を端的に言う「ビジネスシーンでの話し方」をすると話が弾む。
◆ ほめるときは「デキる人」であることを指摘するのがコツ。良い結果を出したときには、見逃さず必ず言及したいところ。しかし、お世辞や大げさな誉め言葉は「裏がある」と取るので要注意。「この間の○○、さっそくいい効果を出してますね」など、事実を指摘するのが良い方法。
③ブランド重視タイプ
◆ ほめることが一番のコミュニケーション。人前で「すごい!」とほめればさらに良い。「あなたは何でもできるんですね」「こんなの見たことない」など、特別感を感じさせる言葉を投げかけると、相手にとってもこちらが特別な存在になる。
◆ 仕事を頼みたいときは、行動力とバイタリティを活かせる内容が向いている。面倒なことはしたがらないので避けたほうがベター。いったん任せたら本人の自由にさせることも大事。
◆ 逆に、こちらが頼まれた側なら、すぐにやること。もしやらない場合もすぐに断るのが鉄則。
以上のコミュニケーションを、最初は気の合う友人や身近な関係の人など「好きな人」から始めてみましょう。好きな相手が喜ぶことなら、進んでしたいと思えますね。
これでうまくいったら、少しずつ難易度を上げていきます。仲が良くも悪くもない知り合いや、用事以外で口をきいたことのない同僚、ちょっと怖そうな先輩、そして最後は苦手な人にも。
3つのタイプを意識して色々試してみるだけでも、これまでの関係性が大きく変わっていくでしょう。