株主総会で現経営陣に対する支持がどれほど集まるのか
しかもユニデンHDでは取締役や監査役の一部を創業家出身者で固めているうえ、黒田克司監査役は「東京証券取引所の監査役を兼任しているうえ、藤本会長の友人で、独立した監査役とは言えないのではないか」(ファンドマネジャー)との指摘もある。これでは企業統治が有効に機能しているのか疑問視されるのも当然だろう。
株主の現経営陣に対する不信感が強く、ネット上の書き込みには「今回の株主総会は中身無し! 株主の為のものでは無く空虚なインチキのセレモニー」「腹立ったから、株主総会の3議案、否に○付けて返信してやった」など、個人投資家の怨嗟の声が飛び交う。
近年、株主総会で藤本会長の取締役選任案に賛成したのは70%前後と低かったが、昨年6月の総会では57.87%へとさらに落ち込んだ。今年は粉飾決算が明るみに出て、第三者委がユニデンHD本体にもその責任があると明確に指摘するなかで、藤本会長に対する支持がどれほど集まるのか、そして何よりユニデンHDは変わることができるのか。株主の審判が下る注目の株主総会は9月25日だ。