ビタミンB群はB¹、B²、B⁶など8種類の総称。炭水化物など糖を代謝するにはビタミンB¹、脂質代謝にはB²、タンパクの代謝にはB⁶が必要だ。糖や脂質などを有効に利用し、体を元気に動かす代謝酵素を活性化するにはビタミンB群が必須といえる。

また、ストレスを感じるときはビタミンCの消耗が激しいので、そういったときもサプリで補ってもいい。

「ビタミンCはおよそ4時間で尿で排出されるので、1回300~500ミリぐらいの量を朝晩に分けて飲むといいでしょう。忙しく、ストレスが強いときのみサプリを利用して、余裕があるときはできれば自然の野菜や果物を摂取してください。ポリフェノールや食物繊維など、食品にはどんなサプリにも勝る多様な力があります」(早川氏)

サプリは特定の栄養素を抽出したもので、例えばトマトの栄養素を丸ごと含むようなサプリはない。万能品ではないということだ。食品でいうとビタミンCが豊富なものは果物や、菜の花、赤パプリカなどの野菜。

コロナ太りに対する、直接的な対策

さて冒頭でふれたコロナ太りに対する直接的な対策はあるだろうか。ポイントは、コロナ流行前の日常と「2時間以内の誤差で動くこと」だ。

「年末年始も、いつもと違う日常で太ってしまう方がいるでしょう。同様に今も、自宅にいるとだらだら過ごしやすいと思いますが、なるべく朝決まった時間に起きて同じ時間に仕事や家事を行い、決まった時間に食事を食べ、決まった時間に寝ることが重要です。電車を使って会社に出勤していたときと同じ時間の過ごし方をするのが第一です」(望月氏)

ここには私たちの体内の臓器やホルモンを機能させる「時計遺伝子」の存在が深く関わる。体内リズムに詳しい明治大学農学部の中村孝博准教授が「人はほとんどの全身の細胞の中に、時計遺伝子が作り出す『体内時計』を持ち、24時間を刻んでいる」と説明する。体内時計は体の各機能が最も働くべき時刻にピークを迎えるように整えてくれているのだ。例えばいつもの起床時間が近くなると血圧を上昇させ、目覚めた直後から活動できるように。次回は体内時計からみる“病を発症しやすい時刻”を紹介したい。

(写真=PIXTA)
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