今回復元されたデハ236号車は1978年に引退した後、埼玉県川口市で保存・展示されていたが、後年は放置状態となり解体の危機に瀕していた。そこで川口市は2017年、車両の譲渡先を公募。京急がこれに応じて引き取り、同社OBなどの協力の下、2年の歳月をかけて修復した。

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埼玉県川口市によって保管され、解体の危機にあった同車両

2月24日までは入場規制をかけるほどの人気ぶり

京急がデハ236号車の復元にこだわったのは、眺望のよい大きな窓に、軽量な車体と優れた走行性能を誇ったデハ230形が、品川から三浦半島まで高速運転をする「赤い電車」という現在の京急のスタイルを形作った、ルーツとも言える車両だからだ。

京急ミュージアムにはその他、京急沿線を再現した「京急ラインジオラマ」、本物の電車運転台を使用した運転シミュレーション、京急バスの運転台を再現したコーナーに加え、オリジナルデザインのプラレールを制作して持ち帰ることができる「マイ車両工場」など体験型のコンテンツが用意されている。

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ミュージアム内にあるプラモデル調の装飾

入館は無料だが、運転シミュレーターとマイ車両工場は有料の定員制。2月24日まで入館制限を実施しており、抽選応募の受付は既に終了している。2月26日以降、平日(火曜日は休館)は当日受付で入館可能だが、土休日と春休み期間(3月26日~4月5日)はインターネットによる事前申し込み・抽選制となっている。詳細は京急のウェブサイトを確認してほしい。