イチローも大事にする「自分の限界を超える姿勢」

3 限界を決めない

「人より頑張るのではなく、あくまでもはかりは自分の中にある。自分の限界をちょっと超えることを繰り返すことで、いつの日か凄くなった自分に気づく」

野球選手のイチローさんはこう語っています。

荒木 香織『リーダーシップを鍛える ラグビー日本代表「躍進」の原動力』(講談社)

自分やフォロワーの能力に限界を決めるのではなく、むしろその限界を超えていこうとする姿勢が、成長を生みます。

現状を抜け出すために、工夫しながら新しい経験を積んでいく状態を心理学で「Power of Yet/パワー・オブ・イエット」と表現します。

「まだまだこれから」という状態が持つパワーです。

基準に達していないと気にするより、「まだまだこれから」という前向きのメッセージの方が、可能性を信じて取り組むことができます。

そういったマインドセットでいれば、結果を得た際の達成感だけでなく、そのプロセスをも楽しむことができるでしょう。

目標に向かうときに、リーダーはフォロワーそれぞれが限界を超える経験ができるような課題を設定する必要があります。

「能力に限界はない」というマインドセットが浸透している組織では、フォロワーがリーダーの「想定外」の結果を達成することがあります。

その瞬間こそが、真のリーダーシップの価値であり、リーダーの醍醐味と言えるでしょう。

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