答えに「自ら」到達してもらうには、正しい質問をすること
クライアントが自身で答えに到達するには、コンサルタント側に重要なスキルが必要になります。それは相手から「引き出す」質問をするということです。何が本当の問題なのか気づいてもらい、どうすればそれが解決するのか思いついてもらう。そのための「引き出す」質問です。
「あなたのビジネスで、問題と思っていることを教えてください」
こういう質問は、クライアントの考えを自由に聞く「オープン・クエスチョン」と言います。普段からクライアントが考えていることを聞くのには良いでしょう。
一方、
「この処理にかかるリードタイムはどれくらいですか?」
こういう質問の方法は、事実やデータを聞き出すのに適しています。「クローズド・クエスチョン」と言います。
「引き出す」質問というのは、クライアント自身に考えてもらう質問方法です。クライアントにさまざまな視点から考えてもらうためには、工夫が必要です。
「もし、ライバル社が売価を20%値下げしたらどうなると思いますか?」(外の会社との競争意識が弱い人に対して)
「この施策に対して、御社内でどういう反応があると思いますか?」(社内に対する意識が薄い人に対して)
「この製品のユーザーメリットは何でしょう?」(プロダクト志向で顧客視点が抜けがちな人に対して)
このような質問を繰り返し、クライアント自身に考えてもらうこと。そうすることで、クライアントは自らの力で、答えを導けるでしょう。自ら真剣に考えることこそが、本当の変化の第一歩につながるのです。