「愛子天皇」に待ったをかけたのではないかという邪推
ここでも何度か書いてきたが、秋篠宮紀子さんという女性は、なかなかしっかりした、競争心の強い方だと思っている。
娘たちの教育も、学習院ではなく(佳子さんは学習院へ行ったが途中で退学)、国際基督教大学へ行かせ、悠仁さんもお茶の水女子大附属小・中学校へ行かせるなど、秋篠宮夫妻は、独自の確固たる教育観をお持ちのようである。
また、現在の天皇が皇太子時代、弟の秋篠宮と多少の行き違いがあったと報じられたこともある。
さらに、秋篠宮が、2017年6月に生前退位を実現する特例法が成立した際、自身の即位について周囲に「兄が80才の時、私は70代半ば。それからはできないです」と漏らしたと報道された。
この発言は、愛子天皇に待ったをかけたのではないかと、邪推する向きもあった。
例えば、秋篠宮は愛子天皇への待望論が高まるのを感じて、「悠仁皇太子」を既成事実化しようとして、自らの進退を口にしたのではないかというのである。唾棄すべき暴論だが、誤解を受けやすい発言であったことは間違いない。
それ以外にも、長女・眞子さんと小室圭との婚約延期問題、佳子さんの奔放な行動と、母親・紀子さんとの確執が取り沙汰されている。最近では、夫・秋篠宮と紀子さんの間にすきま風が吹いているという“仰天”報道まで飛び出しているのだ。
かつて適応障害といわれ、やることなすことすべてに陰口を聞かれた雅子さんは、所を得て見違えるように溌剌としている。
悠仁さんが生まれて、前途洋々かに見えた秋篠宮家の周囲には、重苦しい空気が漂っているように見える。
似ているといわれる皇室とイギリス王室の違い
私は、皇室は日本社会の縮図だと考えている。旧世代と新世代とのぶつかり合い、兄と弟の確執、娘たちの結婚問題など、どこの家庭にもある。
だが、世間の目に晒されている皇室という世界では、お互いが腹を割っては話すことができず、簡単に解決できることが、周囲の思惑もあって複雑になってしまうのではないか。
話は横道に逸れるが、ドラマや映画の配信サイト・ネットフリックスの「ザ・クラウン」がすこぶる面白い。
現役の英国女王・エリザベス2世の人生を描いているのだが、デンマーク王子のフィリップとの結婚生活のギクシャクから、妹・マーガレット王女との確執、チャーチル首相とのやりとりなど、ここまで描いていいのかと、視ている側が思うほどの場面が続き、飽きさせない。テレビのアカデミー賞といわれるエミー賞を受賞している。
90歳を超えて現役のエリザベス2世もこのドラマのファンだそうだ。
よく似ているといわれるイギリス王室と日本皇室だが、日本ではなぜ、こうしたドラマができないのだろう。秋篠宮家をモデルにしたドラマを作ったら、失礼だが、全国民必見のものになると思うのだが。
今、上皇、上皇后は、どんな思いで新しい天皇家と秋篠宮家を見ているのであろう。(文中敬称略)