貯金200万、退職金1000万「老後資金2000万」に程遠い

マンションは今後、ローンを完済させて一生住むとしても、老後の生活費が気になります。退職金は出るものの、おそらく1000万円ほど。会社に企業年金制度はありますが、社員による選択式のため吉原さんは加入せずにいました。

今までの無計画さを悔やむとともに、これからの10年間、どのように暮らすと老後資金を増やし老後破綻とならずにすむのか。頭を悩ませています。

吉原さんはまず家計簿をつけてみようと思い、家計簿アプリでの記録を1年ほど前から始めました。全てを記録できたわけではありませんが、ある程度の収支の状況が見えてきます。

外食、競馬、酒・たばこ……月の支出は約43万円、毎月約6万も赤字

住宅ローン(10万2000円)、通信費(2万1000円)、生命保険料(2万2000円)などの「固定費」の支出も多かったのですが、「変動費」となる外食代(6万5000円)、交通費(2万8000円)、趣味費(競馬と美術館巡り、計5万1000円)、嗜好品代(酒とタバコ、計3万9500円)も支出が多く、全体的にメタボ家計です。

このことは吉原さんも自覚しており、「支出を引き締めなくてはいけない」と言いますが、どれも習慣になってしまっており、どこから削減してよいかわからないようです。

そこで費目ひとつずつの支出内容を振り返り、それぞれが必要なものであるかどうかを検討していくことにしました。こうすることで、「自分が何にいくら使っているか」が見えてくるはずです。その上で、削減するためのポイントを考えていくことにしました。

最初に「固定費」の見直しに着手しました。住宅ローン返済はしかたないとして、問題は通信費と生命保険料です。契約当初のままで一度も見直しをしなかったのですが、今回、通信費(2万1000円→9000円)、生命保険料(2万2000円→1万7000円)と現状にあった内容に変えました。