東大生は余裕を持ちつつギリギリの計画を立てる
いかがでしたか?
まず多くの方に知ってもらいたいのは、「全ての物事は、計画通りに行くわけがない」ということです。
例えばみなさんは朝学校や職場に遅れずに行けていますか?
「もちろん!」という人もいるかもしれませんが、多分1年間365日で一度も遅刻をしたことがないという人はそんなにいないのではないでしょうか。
もしかしたら朝起きたらおなかが痛いかもしれません。乗るはずだった電車が遅れているかもしれません。道路が混んでいるかもしれませんし、家族が急に体調を崩して面倒を見なければならないかもしれません。
なんだかんだで、やむに止まれぬ事情も込みで、計画というのは絶対うまくいかないものなのです。
しかしそんな中でも、朝学校や職場に毎日遅刻することなく行ける人がいます。そういう人は何をしているかというと、「余裕を持って」いるのです。例えば8時半までに出社しなければならない場合、8時25分に到着するように行ったら多分遅刻することもあると思います。
でも、8時に到着しようと、または7時半に到着しようと出社している人はどうでしょう。ちょっとおなかが痛くなっても、一本電車に乗り遅れても、十分余裕を持って登校できるはずです。
「計画」というのは、こういうものです。キツキツで、ギリギリで、あともう少しで時間が無くなってしまうような計画を立てたらアウトなんです。絶対その通りには進まないんです。
しかし、ギリギリのところまでで計画を立ててしまうのも人間の性。「8時に着いたら30分も暇じゃん!」「もう30分ぐらいは寝ていたい」と思ってしまいます。
ちなみに東大生は、この「余裕を持って行動しつつも、ギリギリの計画を立てる」というのが非常にうまい人たちです。大学の学内テストの点数も、余裕を持ちながらも単位が取れるギリギリの点数を狙い、そして最小限の努力量で単位を獲得する人が多いです。多少何かあっても大丈夫なように準備しながらも、過度な準備はしないで器用に計画を達成していく……そういう器用さがあるから、多くの科目の勉強をこなし、偏差値が一番高い大学に合格できたというわけです。
この東大生の計画実行の器用さをまねできる方法が、マンガの中で主人公たちが実践していた「東大式・付箋スケジュール管理術」です。今からその方法をご紹介します。
STEP1 一番遠くの目標を決める
まず重要なのは、短期的でなく長期的な展望を持つことです。
例えば東大生は、高校3年生の段階から東大の入試で何点取れば合格なのか知っている人が多いです。
どの科目でどれくらいの点数を取れば自分が合格できるのかを考えた上で、「じゃあ数学をこれくらい頑張ろう」「英語はもう少し頑張らなきゃな」と目的達成のために努力するのです。
まずは、長期的な展望から決めましょう。1年後、または10年後、一体自分がどういう状態になればいいのか、明確なゴールを持っておきましょう。それが現実的なのかどうかとか、本当にその点数が取れるのかとか、そういうことはきちんと考えなければなりませんが、しかしそういうのは後からでも考えられます。「計画通りにいかない」と何度も言っていますが、目標だってそうです。計画通りにいかないけれど、でも一度決めておくことには意味があります。そこから後から何度でも修正すればいいのです。
「出世して課長になる!」「バイトリーダーになる!」「この資格をゲットする!」など、目標を明確にしましょう。