プロサーファーの身体もほぐす

横手さんはアスリートの身体作りも手がけている。この日、駆けつけたのは千葉の海岸で行われたサーフィンの世界大会。

競技の直前に身体の状態を見てほしいと依頼してきたのは、プロサーファーの大橋海人さんだった。この4月「JPSAジャパンプロサーフィンツアー2019」で準優勝を果たし、今、勢いに乗っているアスリートだ。

手足を強く伸ばして、体の中心にある凝りを取り除く

かがんだ姿勢をキープするサーフィンは、腰や股関節にかかる負担が尋常ではない。瞬時に身体をほぐすため、手足を強く伸ばして体の中心にある凝りを取り除き、ゴムチューブを使った秘密兵器などで黙々と50分。

そして、戦いへと送り出す。

結果が悪くても無駄口はたたかない

体の動きは上々だったが、最後まで良い波を捉えられず、結果は2回戦敗退。アスリートは結果が全てだ。こんな時、横手さんは無駄口をたたかない。

「なんかダメだったですね……」と肩を落とす大橋さんに対して、「ヘイ、メーン! ネクストラウンド!」とだけ言って身体をたたく。もちろん、頭の中では次なるメニューもしっかり練っていた。

【横手】「大橋さんここじゃないですか? どうですか? というポイントはトレーナーなりに浮かんでいる。僕も大橋さん以上に本気で行く! くらいのトレーニングメニューを提供して、時間を共有できたら最高ですね」

試合後、肩を並べて歩く2人。励ましも、横手さんの裏メニューのひとつだろう。

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横手 貞一朗(よこて・ていいちろう)
ボディメイクトレーナー
1974年神奈川県生まれ。1993年よりパーソナルトレーナーとして活動を開始。20代でブラジルの総合芸術・カポエイラに出会い追究を続ける中で、独自のトレーニング法を編み出す。30歳で大手スポーツクラブに所属してからは10年間トップの成績を出し続け、2015年に独立。有名モデル、女優、アスリートなどから絶大な支持を受けるように。体への意識の高さから食へのこだわりも強く、数年前からスパイスカレーにハマってからは週6で通うこともあるとか。口癖は「最高です」と「感謝です」。苦手なものは「蜂」という45歳。
(画像提供=毎日放送)
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