「子供の鼻歌」を一方的にしかってはいけない
以上、8つの知能に適した学習法を紹介した。
勉強をする際に、鼻歌を歌ったり、歩き回ったり、友達と話をしながら、といったことを推奨するユニークな内容になっている。学習するなら、図書館で静かに黙々と机に向かうといった方法が正しいはず、と考えている親世代にとっては違和感を抱く方も多いだろう。
しかし、大事なのは、子供に適したやり方で学習を進め、本人が新しい知識を楽しく早く習得できるようになることだ。くれぐれも、やり方の「型」にはめて、芽を摘んでしまうのは避けたい。残念ながら学校の指導方法が偏っているのなら、なおさらのこと、親はできる限り子のスタイルに寄り添った方法をとってやりたいものだ。
前出の、知能のチェックリストは大人(親)も試してほしい。
今後、「人生100年時代」(※3)を生きる子供はもちろん、仕事や生涯教育において「勉強」するシーンの多い大人も学習方法のイメージをアップデートし、自分に最適なものを探究することによってこれまで以上に学習効率が上がるかもしれない。
※3 リンダ・グラットンの『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』によると、2007年生まれの日本人は107才まで生きる可能性が50%もあるという。これを受けて政府は、「人生100年時代構想会議」を設置。2017年9月に第一回会議を開催し、人生100年時代を見据えた経済・社会システムを実現するための政策のグランドデザインの検討を始めた。