社内のワンフロアは顧客サポートの場
同社はサービスを提供するだけでなく、顧客のサポートにも力を入れている。
社内のワンフロアには「AWS Loft Tokyo」(以下、Loft)というスペースがある。明るい、シンプルなデザインのフロアにデスクと椅子があり、平日の午前10時から午後6時まで利用できる。ホテルのラウンジと図書館の勉強スペースを足して割った感じの場所だ。
スタートアップ企業、デベロッパーはAWSアカウントに登録していれば誰でも無料で仕事をすることができる。仕事をしていて困ったことがあればLoftに常駐している同社のエキスパート(技術者)にアドバイスを受けることもできる。フロアの隅にはコーヒーや軽食を置いてあるカフェもある。コーヒーやホットドッグの値段はコンビニで飲んだり食べたりするよりも安い。
Loftなど、スタートアップ支援の責任者である畑浩史はなぜか「すみません、スノーボードで足を折りました」と頭を下げつつ、「野地さんも起業して登録していただければ毎日でも使えます」とのこと。
「最初の1日目だと思って仕事をしよう」
そして、続けた。
「無料のワーキングスペース機能だけではありません。最新技術を教えるレクチャーやミーティングなど、デベロッパー向けの各種プログラムを用意しています。同じ目的を持つ者同士が出会うことで事業の成功の確率が高まると思います」
そんなAWSJには現場の言葉がある。ひとつめはジェフ・ベゾスが創業の頃から現在に至るまで、口癖にしているものだ。「It’s still Day One」。
「つねに、最初の1日目だと思って仕事をしよう。どれだけ会社が大きくなっても、私たちはまだ1日目だ。まだまだ挑戦を続けようということです。挑戦の言葉でもあり、初心者の謙虚な気持ちを忘れない言葉でもあります」(長崎)