この特定不妊治療助成金に関してもっとも注目すべき点は、2015年以降、サポートの対象に夫も含まれたことでしょう。男性不妊の治療である精子採取に対して1回につき上限15万円が支払われる運びとなりました。制度の有用性が格段に高まったのは間違いありません。

修学旅行費の全額が支給?!

また、子どもが小学校入学を控える家庭での大きな出費といえばランドセルの購入などの入学準備の費用があげられますが、各自治体が行っている「就学援助制度」を利用すれば負担を減らすことができます。収入の制限はありますが、最大で約4万円(市町村によって多少異なる)の補助金が出ます。

なお、この就学援助制度がカバーする内容は多岐にわたり、たとえば中学校の修学旅行にかかる費用も(交通費、宿泊費、記念写真代、保険料など)諸条件をクリアさえすれば自治体が負担してくれる場合があります。

ちなみに、茨城県日立市や大阪府摂津市は、収入などの条件なしにランドセルを現物支給してくれる自治体です。

現状で健康に問題がなくてもある日突然、重い病や大きなケガに襲われることも、人ごととはいえません。

そんなときに心強いのが「高額療養費制度」です。病院への支払いが一定額を超えると、その分のお金が年齢や所得に応じて戻ってくるものです。

一例として、69歳以下で年収が400万円の人に、1カ月の医療費が100万円かかったとします。健康保険が適用される場合、自己負担は3割ですので、本来は30万円の支払いとなるところ、この制度を使えば21万円以上が戻ってきます。手続きに関する詳細はそれぞれの健康保険組合や自治体の国民健康保険窓口で確認してください。

自然災害発生時も心強い制度がある

このほかにもお得なサポート制度が。

たとえば、スキルアップを図ることは転職を目指すうえで有利に働きますが、「教育訓練給付金」を申請すれば、資格や技術の取得にかかった費用の20~50%(上限10万~40万円)が戻ってきます。

英会話やパソコン教室、FPに簿記の資格講座など、給付の対象となる教育訓練の種類はあらかじめ定められていますが、受給条件は雇用保険の被保険者であった期間が3年以上あるだけでOK。さらに初回は1年以上で給付が受けられるため、入社2年目の若手社員も利用できます。

最後に、国内で頻発している自然災害へのサポート制度をご紹介します。

「被災ローン減免制度」は、大規模な災害で住宅や勤務先などが被災し、その結果、住宅ローンをはじめとするその他のローン(自動車、個人事業など)を返せなくなった人、またはいずれ返せなくなると予想される人が対象で、その内容はかなり手厚いものです。