弁護士から民主党代議士、そして明石市長に転じて全国的な成果
泉さんは弁護士になってからも、いわゆる弱者救済に力を入れている弁護士だった。その後旧民主党の国会議員に転身。弁護士活動において弱者救済に限界があるところを、政治の力で救済しようとしたのだろう。
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しかし国会議員は長くは続かなかった。落選である。そこで泉さんは、明石市長というポジションにターゲットを絞った。
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市長、知事という立場では、確かに日本全体の法制度に縛られはするが、市長、知事として、自分の地域内において独自の法制度を作ることもできる。泉さんは、明石市において、自分の問題意識をとことん解決する法制度を作り続けた。
その結果、明石市は、子育て支援先進地域として全国的にも有名になった。これまで弱者救済のために全国の弁護士が取り組んでも法制度によって跳ねのけられていた問題が、明石市では解決できるようになったことがいくつもある。
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このような泉さんの経歴、人柄、仕事ぶりについて、いわゆる「人権派」という人たちは良く知って、理解していたのだろう。だから、泉市長を応援したいという気持ちがどうしても先に来てしまい、今回の泉市長の暴言報道が出た際、これら「人権派」の人たちの多くは、一斉に泉市長擁護の姿勢をとった。
しかしこれこそ、いつもの「人権派」のダブルスタンダードの典型だ。
特に、普段はセクハラやパワハラなどを大きく取り上げ、そのような発言を厳しく糾弾している人たちに限って泉さんを擁護していて、ほんとびっくりしたよ。
多くは、
「泉さんの発言は確かに問題だが、人命を守るための工事を必死にやろうとしている気持ちが強くてあのような発言になった」
「仕事をしない役所に対する厳しい喝だ」
「泉さんのこれまでの活動は素晴らしいんだから、これくらいは許してあげて」
「次の選挙で明石市民が判断すればいいじゃないか」
というもの。
特に凄かったのは、テレビ朝日系の「羽鳥慎一モーニングショー」だよ。テレ朝系列は、普段は政治権力に対してめっぽう厳しい批判をする。それは民主国家における権力チェックとして、まあよい。
だったら泉さんの今回の件についてもその姿勢を貫かないといけないね。
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