もちろん、英語だけではない。日本語も他の言語も、進化し続けている。

言葉は、生きている。常に、変化し続けている。そして最も大切なことは、言葉を使っているのは「人間」だということだ。

英語も、日本語も、常に変化している

社会の中に人間がいて、お互いに言葉をやりとりしている。1つの表現が流行し、注目を集める。やがて、誰かが少し違った意味でその言葉を使うようになる。ある種の表現は消えていくし、別のものは残る。

イケている表現が、皆が使うようになるとダサくなったりする。ニューヨークの出版社の人のように、世間で流行っている言葉を少し違った意味で使うことで、センスのよさが伝わることもある。

このような言葉の性質を考えると、言語処理が人工知能ですべて置き換わる日は来ないだろうし、またそのようなことを考えても意味がないことがわかる。

例えば、将来、日本語と英語が人工知能によってかなりの精度で翻訳可能になったとする。日本語で話したら、その場で英語に直して発話してくれる。あるいは、英語の文章を正確な日本語に直してくれる。そのような時代になったら、英語を学ぶ必要はないと思う人もいるかもしれない。

しかし、英語は常に変化している。日本語も同じことである。言葉は結局、1つの「コミュニティ」をつくっている。人間同士が言葉を交わしてこそ意味があるのであって、だからこそ、言葉は生きているのである。