「シェアリング」の時代、ますます必須に

どのアプリも基本的なサービスは無料なので、最初の1カ月ぐらいはいろいろ試してみて、自分に合ったものを選ぶのがいいと思います。自分の利用している金融機関やクレジットカードが連携機能でカバーされているかどうかも、このときチェックすればいいでしょう。

資産や家計の状況をすべて入力することに、人によっては抵抗を感じるかもしれません。今回挙げたアプリとそのサービスの提供元は、いずれも顧客のデータのセキュリティには非常に気を使っていますが、必要な口座だけ連携するほうが安心できる、というのであればそれも1つの手でしょう。他のショッピングサイトなどで使っているパスワードを使い回さないといった、ネットサービスを利用するときの基本にも留意しましょう。

これからの家計支出を考えたとき、固定費の管理はますます重要になっていくと思います。その理由は、いわゆる「シェアリングエコノミー」の進展です。

最近はカーシェアリングや電動自転車シェアリング、映画・ドラマのネット配信など、所有するのではなく月々会費を払って利用する「シェアリングサービス」や「サブスクリプションサービス」が人気を集めています。私自身も、月々の会費を払えばアプリで選んだ服を自由に借りられる、ファッションのシェアリングサービスを利用しています。

こうした会費制サービスへの支払いは、これからの家計支出の中で確実に比重を増していくことになると思います。家計簿アプリを活用した「通帳チェック」的な家計管理で、固定費支出をしっかりコントロールしてください。

風呂内亜矢(ふろうち・あや)
ファイナンシャルプランナー
電機メーカー系Sler、不動産会社などを経て現職。『図解でわかる! 確定拠出年金』(秀和システム)、『超ど素人がはじめる資産運用』(翔泳社)など、著書多数。
(構成=川口昌人 写真=iStock.com)
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