休日ゴルフを最高の楽しみとするのは残念なこと

繰り返しますが、「いい人」は、「どこにでもいる人」です。また、「いい人」は損をします。つまり、損をしたくないのなら、「どこにでもいる人」をやめればいいということになります。

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30代、40代になってゴルフの楽しさに目覚める男性は多くいます。接待ゴルフが盛んだった時代は仕事のためにゴルフを覚えるという人が多くいましたが、近年は接待ゴルフが減っていますから、ゴルフを始める動機は、年相応の趣味を身につけたいという自主的なものがほとんどでしょう。

ゴルフは体力が多少衰えても楽しめるスポーツであり、そこが大きな魅力でもあります。70代、80代になっても楽しめるスポーツというのはなかなかありません。その点で、私もゴルフのすばらしさを認めていますが、サラリーマンが休日ゴルフを最高の楽しみとするのは残念なことだと考えます。

平日には同僚と居酒屋でお酒を飲んで、休日はゴルフか家でゴロゴロというライフスタイルからは「どこにでもいる人」しか生産されません。年相応の趣味を楽しむという「社会の大きな流れ」に乗ることは悪くはありませんが、それ「しか」ないのでは、人生を謳歌することはできないのです。

「自分を好きになれない人生」でいいのか

「社会の大きな流れ」には、人を型にはめようとする力があります。あなたは学校や社会の中で、「人に迷惑をかけないようにしよう」「人のことを思いやって、やさしくしよう」と教えられてきたはずです。確かにこうした「ルール」や「常識」は大切ですが、たった一度の人生を楽しみ、充実させるには、ときには「ルール」や「常識」を無視しましょう。他人の目など気にせず、いい意味で「自分本位な生き方」をするべきです。

世の中には30代、40代になっても「どこにでもいる人」にはならずに、ワクワクする夢を膨らませている人がいます。たとえば、カフェを友人と共同で副業運営して、仲間に憩いの場を提供する人。ダンスチームを結成し、定期的に公演する人。副業でオンラインショップを立ち上げ、将来的な独立を目指してがんばる人。1200年続く寺院に生まれつつも、お寺では行われないような斬新なイベントを企画プロデュースする住職。まだまだ数え切れない彼らは、間違いなく自分の人生、そして自分自身が大好きです。

私はあなたに、「自分を好きになれない人生」を過ごすことだけは避けてほしいのです。あなたも少年時代には「あんなしぼんだ、つまらないオヤジにはなりたくない」と思ったはずです。どんな仕事をしていようと年収がいくらであろうと、「男の人生」を輝かせることはできます。輝かすことができないとすれば、諦めたときだけです。そして、人生がしぼんでいくか、それとも、年をとるごとにロマンに満ちたものに輝きを増すかは、今、この瞬間にかかっているのです。

「もう年(大人)だし」と小さくしぼんだり、当たり前すぎる型にはまったりするよりも、もっとロマンを持ちましょう。自分自身を「憧れの存在」にできるような、そんなライフスタイルを楽しみましょう。