本当の癒やしは内側から起きる
さまざまなものを否定すると、心も体も硬くなって石化してしまう。そんな石化から自分を救うには、どうすれば良いのでしょうか。
少々強引な方法を使うとすれば、石化した部位を一度緊張させてから緩めることによって、ある程度ですが元の状態に戻してあげることができます。
硬くなったあたり一帯を、緊張させることで虚血状態にしておいて、それを一気に解くことでこわばりを解消し、血流を促して石化を溶かすのです。
即効性があり、とてもおすすめです。
が、この方法では芯までは凝りがほぐれないのです。石化とは、単なる筋肉レベルの緊張ではなく、否定の痕跡ともいえるメンタルなもの。まさに怨念です。
自分の中の抑圧を聞き、認める大切さ
そんな恨みを晴らすには、やはり聞いてあげること、そして聞いたことを肯定してあげることに尽きるのです。だから、肯定すると消えるというわけです。
抑圧していたことに気づいてあげること。そこがそうであることを認めてあげること。「ごめんね」とつぶやきながら、「つらかったね」と心の中で抱きしめてあげること。それが本当にできれば、石化の呪いが溶けて、心も体も本来の状態、動き、流れ、色を取り戻します。
嫌な感覚は体からいなくなってしまえ。だから一度筋肉を緊張させてしまえ。力ずくで問題は消し去ってやる。だってあなたは邪魔物だから。……そんなやり方で本当に問題が解決できると思いますか? 石化が解消できると思いますか?
本当の癒やしは内側から湧き起こるもの。
本当に体の気持ちに歩み寄ってあげ、自分の気持ちに寄り添ってあげ、ただ聞いてあげる。「そうだね」とただ理解者でいてあげる。そして……その次はなく、ただそれだけでいいのです。
聞いてあげれば石化は消える。疲れにしても、貪り(むさぼり)にしても、すべては同じ。ありのままを感じてあげることで、癒やしは内側から起きるものなのです。