▼医学博士 石川善樹さんが分析

浦沢さんの漫画の原点に手塚治虫さんの『火の鳥』があります。北極星のような目指すべき一点があるからこそ、成長欲求が消えません。最後に目指すところが決まっているから、今は自由にチャレンジもできる。

週刊誌に連載していたのもよかったのでしょう。ご本人は「毎週、締め切りがある仕事は人間の仕事ではない」と言っていましたが、自分の振り返りができています。

もちろん締め切りに間に合わせるだけでは意味がありません。浦沢さんは先週の自分を今週は超えていくというチャレンジを常に課しています。人は怠け者だから締め切りがあるほうがクリエイティビティは高まります。日々の目標設定が上手い人はずっと伸び続け、気がつけばすごく成長しているケースがあるのです。

高みに達するための3つの習慣

▼永遠に届かない「北極星」を持つ
空を見上げたときに絶対動かない北極星のように、確かな理想像がある人は強い。手が届かないから成長欲求が消えず、理想があるから目の前の善し悪しにとらわれず、気付けば成長している。

▼自分の現在地を振り返る
明確な理想像を持っていれば、それと照らし合わせることで、自分がどこにいるかを把握することができる。1週間に1回など、定期的に自身を確認することで、軌道修正しながら成長できる。

▼「今より少し上」を日々の目標にする
北極星を持ちながら、長い間活躍し続ける人は、日々の目標設定が上手い。普段自分がどうしているかは中々わかりづらいものだけれど、自分がわかっていれば今より少し上の目標を置くことができる。

(構成=Top communication 撮影=永峰拓也、高橋健太郎(石川善樹氏))
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