調味料もあまり使わない

ご飯も出かける前に吸水させて、帰宅後、土鍋で炊いています。土鍋だとわりと時間もかからずに炊きあがります。余った分は、すぐにラップで包んで急速冷凍し、忙しい時はそれを解凍して食べるというふうにすると、そんなに時間はかからないのです。

調味料はあまり使いません。醤油はほとんど使わず、基本的には瓶詰めされているだしとレモン汁やお酢、ドライハーブ、スパイスなどで調味しています。

塩分や添加物を多く取ると、排出するために身体に負担がかかり、仕事の集中力も途切れがちになるように感じます。

これはロンドンにMBA留学していた時の影響からきています。自費留学だったため、お金に余裕がない上に、当時のイギリスにはまだ和食用の食材があまりなく、醤油も高かった。そのため、仕方なくレモンやビネガーで味つけすることが多かったのですが、それでも十分おいしいことに気がついたのです。

『外資系で学んだすごい働き方』山田 美樹 (著)  プレジデント社

また当時、実家からたくさん送られてきた乾物を使った料理のレパートリーも広がりました。今の私のシンプル料理の土台はロンドンでの窮乏生活(?)中に作られています。

ご飯と納豆、生卵でもいい

一見、大変そうな煮込み料理やグリル料理も実は、手間がかかりません。野菜などの素材を適当に切って、鍋に入れてとろ火で煮込むか、オーブンに入れて焼けばいいのです。

野菜は、根菜類が中心ですが皮をむきません。端だけ切り落として、食べやすい大きさに切るだけです。

本当に忙しくて余裕がない時は、ご飯と納豆、生卵だけでも食べるようにしています。

キムチ、ネギ、のり、ごま、ごま油などを加えることもあります(ちなみに、ねぎとのりは調理バサミで切ります。めんつゆを少量足すとおいしいです)。

さらに仕事が切迫して時間に余裕のない特に朝は、果物や野菜を切ったりなどしていられないので、必要な栄養素がすべて入ったプロテインシェイクを飲んでいます。30秒で朝食は終わり。

煮込みや具だくさんスープは、手間はかからないけれど、ちょっとしたご馳走のように見えるだけでなく、実際食べると美味しい。

毎日、料理することはそんなにハードルが高くないのです。

エキストラバージンオリーブオイル、亜麻仁油などの良質の油も、バルサミコ酢や赤ワインビネガーと合わせてサラダのドレッシングに使い(小瓶に材料を入れて振るだけ、10秒)、積極的に摂取しています。

カロリーよりも、野菜とたんぱく質、糖質のバランスに気を使い、満ち足りた食事になるようにしています。

良質の食事をすることで、質の高い、満ち溢れるようなエネルギーを維持し、パフォーマンスを高めることは、ビジネスプロフェッショナルにとって不可欠と言えましょう。

※本連載は『外資系で学んだすごい働き方』からの抜粋です。

山田美樹(やまだ・みき)
外資系企業社員
1975年埼玉県行田市生まれ、行田市育ち。上智大学比較文化学部卒業後、オックスフォード大学大学院社会人類学修士(M.Phil)を経て、欧州系戦略コンサルティングファームCVA、グローバル会計事務所Deloitteに勤務。その後、ロンドンビジネススクールにてMBAを取得し、組織・人事領域を専門とするコンサルティングファーム、ワトソンワイアット(現Willis Towers Watson)に入社。これまで、大手企業を中心に15年以上、100社以上の経営戦略を実現する組織と、個人のミッションを実現するキャリアの構築を支援し、ハイパフォーマンス人材の発掘・評価も手がける。現在は、大手外資系ヘルスケア企業にて、社内の人事戦略立案、人事課題の解決に従事。共著に、『攻めと守りのブランド経営戦略』(税務経理協会)。GCDFキャリアカウンセラー(Global Career Development Facilitator)、認定レジリエンストレーニング講師。寄稿、講演多数。本書が初の単著。
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