サッカーでは「屋上でフットサル」が関の山
株の世界では、株価が上がって行く銘柄を買うことを「順張り」といいます。そして株価が下落していく銘柄を買うことを「逆張り」といいます。もちろん、株価が下がっているからこそ、「リバウンド」を狙うわけですが、そのまま奈落の底に落ちる危険性もあります。
ゴルフの世界を冷静に見つめると、今まさに「逆張り」を、すべき時期ではないでしょうか。誰もやらないからこそ、あえてやってみる。そして先に見えるものは「栄光」か「奈落の底」か、神のみぞ知ると。
というのは冗談です。すでにゴルフの逆張りを始めて、有り余る栄光を手に入れている人たちが結構います。今から紹介するお話は、私のごく親しい友人達の実話です。皆さん、60代の団塊世代で、息子を名門大学のゴルフ部に送り込み、続々と大企業に就職させているのです。
年のころは20代中頃、大企業にゴルフ部出身として入社すると、部長&役員レベルから、「コンペに出てよ」「接待に一緒に来て」「ゴルフ、ちょっと教えてよ」と、ひっぱりだこです。オヤジ世代は、まだまだゴルフが盛んですからね。ゴルフ部出身者は、体育会ですから、規律正しく上司の受けもいい。しかも都内の名門大学のゴルフ部出身が丁度いいのです。ゴルフの名門と言えば、東北福祉大学ゴルフ部ですが、そこまでの腕を会社は望んでないのです。そこそこ上手くて、協調性があり、会社の利益を第一に考えてくれる人材が、必要というわけです。
団塊オヤジなかなかやるでしょう。自分達はゴルフを通じて知り合った人脈や接待で勝ち取った契約などを、身を持って体験しています。日本の会社は、ゴルフが最も重要な社交術になっていると、分かっているのです。
この現象は戦国時代の「茶の湯御政道」と、酷似しています。武士の嗜みとして茶道が流行り、千利休が政治にまで口出しするようになりました。それを考えれば、現在は「ゴルフ御政道」の時代かも知れません。ゴルフに精通しているビジネスマンは、社交デビューも早く、出世レースもリードしがちです。通常は東大早慶上智大出身者あたりが、会社の幹部候補生になりますが、知り合いの御子息は、MARCH(マーチ、準名門私大)出身ながら、そのエリートコースにゴルフのおかげで、食い込めています。
今からでも遅くありません、お子さんにゴルフをやらせてみては、いかがでしょうか。バブル世代は、子供達にサッカーをやらせましたよね。それは順張りです。でもやる人が多くて、埋もれてしまいがちです。成人して、デパートの屋上でフットサルをやるのが関の山でしょう。出世にはあまり結びつきませんね。