アジア市場は米国系サービスには渡さない

LINEのウェーブ(写真左)。Amazonエコー、GooglePodと並ぶものになるか。 右は、参考出品のフェース。タッチして操作するものになるという。

今年の初夏(6月頃か)には、このサービスをスマートフォンで利用するための「Clovaアプリ」と同社のデバイスとなるスマートスピーカー「WAVE(ウェーブ)が日本と韓国で発売される予定だ。

また、パートナーシップの開拓にも懸命だ。すでにソニーモバイルコミュニケーションズ、玩具のタカラトミー、LG、ウィンクルといった企業との提携も発表された。なんとしてでも、アジア・マーケットだけは、米国系サービスには渡さないという意気込みだろう。今後どんどん、スマホに限らず、あらゆるIoTパートナーに対して広げていきたいという。

現在、日本だけでもユーザーが6800万人といもいわれるLINEだが、キッズや40代以上、シニアなどには、まだまだ同サービスの未利用者が多い。セキュリティや、操作の理解力はそう簡単には浸透しない。しかし、音声認識ならば、もっと広いユーザーを取り込める可能性は高い。

「このClovaによる売上目標はどうなっていますか?」の問いにはこう語る。

「いまはまったく考えていません。このサービスは、他のモノやサービスと連携していくことになります。新しいコネションが増えて、そこから新しいビジネスが生まれ、新しい収益や儲かる構造が生まれくるはずです。なので、そのタイミングを待ちます」(出澤社長)

出澤社長の控えめで謙虚な表情の中に、その自信が窺えた。

音声による呼びかけは少々恥ずかしいが、この夏からオフィスや家庭で「クローバ」という呼びかけが広がっていくのだろうか?

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