貼りたいと思ったときが始めどき

スクラップを始めようと思い立ったら、近くの文具店で「コクヨ ラ-40」を買い占めましょう。「こんなにいるか?」という疑念を打ち消すためにも、まず棚の端から端まで抱えてレジまで運ぶ。買った後、たぶん「しまった」と思うだろうし、しばらくは部屋の隅に放置されたままでしょう。でも、何かの瞬間に「貼りたい」って思いが湧くときがあるんです。たとえ100万分の1の可能性であっても、その瞬間を逃さないために用意しておかなければなりません。

スクラップは見つけ次第、切って、貼るのが原則です。以前、作業がはかどるように、水着の色でファイル分けをしたこともあるのですが、肝心の「カーッ」とくる気持ちが抜けちゃうんです。リアルタイムが大事なんですね。備えあれば憂いなし。防災用品と同じように用意しておきましょう。

「コクヨ ラ-40」と「アラビックヤマト糊L」とハサミ、それから糊を塗るときの下敷きにする不要な雑誌を1冊、いつもカバンに入れて持ち歩き、ノート・パソコン代わりに使うくらいの気持ちでもいいと思います。そして、打ち合わせや会議で配られた資料を、ノート・パソコンにデータを取り込むように、その場でどんどん貼っていく。

ものすごくできる奴と思われるか、ものすごくできない奴と思われるかは知りませんが、目を引くのは間違いありません。パソコン全盛の時代におもむろにスクラップ・ブックを開いて、しかも、その場でじゃんじゃん貼っていくわけですからね。特にスクラップ経験のある年配のクライアントや上司には確実に受けますよ。プレゼンだって企画会議だって基本は「接待」。相手を喜ばせてなんぼですから、ぜひチャレンジしてみてください。「何冊ぐらいやっているの」と聞かれたとき、2、3冊では熱量が不足するので、堂々と「もう100冊です」と言えるように、背表紙に書く巻数は「101」から始めるといいでしょう。

(田端広英=構成 市来朋久=撮影)
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