発行部数は約20万部まで積み上がり、その勢いはまだまだ止まらない『スクラップ・アンド・ビルド』。その誕生を支えたのはごくごくシンプルなデジタル文具だった!?

「ポメラ」(キングジム)というデジタル文具があるのをご存じだろうか。価格は2万~3万円ほど。ただひたすらキーボードで文字入力することに特化したツールだ。見た目は小さなノートパソコンのようでもある。だがネットサーフィンもできなければ、メールも、プリントアウトさえできない。現行機種のDM100は5.7インチの液晶画面に800×600の解像度しかなく、モノクロだ。

しかし、表示される文字は圧倒的にパソコンより見やすいと評する人も少なくない。ネットにつながらないのは、遊びの誘惑や雑音を遮断でき好都合とする声もある。電源を入れるとすぐに文字入力態勢に入れるのも大きな魅力であり、乾電池での長時間駆動をも可能にしている。支持層は、当然ながら文字を打つ機会が多い人である。

そのポメラを、いまやテレビでも引っ張りだこの芥川賞作家・羽田圭介さんも愛用しているというのだ。ただし、巷間「ポメラー」とか「ポメラニアン」と呼ばれる(あるいは自称する)熱狂的な愛好家とは一線を画す。その立ち位置はいたってクールだ。