Q: 無駄な会議を減らすコツはありますか?
基本的に情報共有のための会議はやりません。情報を共有するだけなら、メールやイントラネットでやればいい。会議をやるのは、議論が必要なテーマがあるときだけです。また、参加者の人数にも気を配るべき。一般的に日本企業の会議は人数が多く、そのせいか会議中に一言も発言しない人も少なくない。最初から必要な人だけ参加させたほうがいいでしょう。
ちなみにGEの人事評価は業績が50%、「グロースバリュー」と呼ばれる行動規範が50%。会議で発言しない人はグロースバリューの評価が下がるので、黙って座っているだけの人はいません。
会議の日程も工夫したいところです。週の真ん中にあると、会議のために出張先から帰ってこなくてはいけない人もいます。会議が仕事の足を引っ張る状況は本末転倒。できるだけ月曜日か金曜日に設定すると、仕事全体の効率も上がるはずです。
▼GE式 会議の進め方
議題:商品の売り上げが芳しくない。どうすれば改善するか?
[1]ファシリテーター、タイムキーパーを決める
問題の整理を行うのがファシリテーターの役目。時間内で結論を出すために、タイムキーパーも必ず決めておく。
[2]最初の5分でポストイットに問題点を書き出す
事前に決められた議題に対し、参加者全員がポストイットに原因を書く。ポストイットは壁や白板に貼られる。
[3]ファシリテーターが問題点を整理する
ファシリテーターがポストイットに書かれた問題点を整理。参加者は解決策についてふたたびアイデアを出す。
[4]残り5分でアクションプランを決める
残り時間5~10分で具体的なアクションを検討。それぞれのアクションについて責任者と締め切りも決める。
安渕聖司(やすぶち・せいじ)
早稲田大学政治経済学部卒、ハーバード大MBA。三菱商事、UBS証券などを経て、2006年、GE入社。09年より現職。