しかし、「やっぱり株価下落のリスクは負いたくない」「資金に余裕がない」という人もいるだろう。優待内容だけ享受したいなら、「金券ショップやネットオークションで株主優待券を手に入れる」という裏ワザも、株価が高い今ならアリだろう。
優待の譲渡を禁じている企業もあるが、実際はネットオークションサイト「ヤフオク!」を見ても、「チケット、金券」というカテゴリーがあり、多くの優待券が売買されている。
例えば、国内線片道普通運賃が50%オフになるANAホールディングスの株主優待券を調べると、1枚約2000円(1月7日現在。以下同)で取引されている。これを手に入れて正価2万円のチケットを買えば8000円、往復なら1万6000円浮く計算だ。一方、同社の株主になるには1000株(約30万円)の投資が必要で、その場合、年2回で計2枚の優待券が送られてくる。
優待券を扱う金券ショップもある。あるショップの販売価格を見ると、藤田観光グループの各施設で宿泊、飲食、入場時に利用できる割引券が1枚300円で販売されている。宿泊で利用する場合、室料が50%割引(上限2万円)になるチケットだ。同社に投資する場合、約36万円でこの優待券10枚と提携施設優待券3枚が年2回届く。
スーパーや百貨店、外食など、株主優待を実施している企業は多い。わずかな手間を惜しまなければ、楽しみながら生活防衛もできる。まずは各企業のホームページを見てみよう。