部下がついてこない「四面楚歌」の苦悩

大和ハウス工業会長 樋口武男氏

大和ハウス工業を創業した石橋信夫オーナーは、新任の支店長を着任半年後に訪問するのを常としていた。

1974年、私が36歳で山口支店の支店長になると、ちょうど半年後に石橋オーナーがやってきた。

当時の私は、部下から「鬼」と渾名されていた。一刻も早く業績をあげたいと焦るあまり、目標未達の管理職の胸倉をつかまえては怒鳴り飛ばすようなことをやっていた。しかし、焦れば焦るほど部下の心は離れていき、いわば四面楚歌の状態にあった。