宣伝に関しては、フェイスブックをフル活用。「Oisix香港」ページのファンは7700人を超える。
「日本の農作物が輸出で伸びる余地はまだまだあります。特別な日だけでなく、日常的に日本の野菜を買っていただけるよう、よりリーズナブルな価格を目指しています」
オイシックスが契約している農家にとっては、国内と同じ基準で高品質の農作物をつくっていれば自然に販路が広がっていくことになる。ただし、「新しい取り組み」への理解は必要だ。
「一般に、海外での荷扱いは乱暴です。いちごや桃などの傷みやすい果物はすぐにダメージを受けてしまいます。専用の梱包資材を使うことが必須なので、開発も含めて厭わずにやってくれる気持ちの若い人が向いていると思います」
国内向け以上の宣伝活動も必須である。高橋氏は、フェイスブック掲載用の写真や動画撮影も生産者に依頼している。もちろん、香港の消費者の声も届く。オイシックスのようなプラットホームを利用する場合も、柔軟性とコミュニケーション能力が農家に問われる時代なのだ。