父子だけで下した決断に妻は反対

しかし、またここで問題が発生しました。進学先を息子と2人で決めてしまったのが原因で、妻とケンカになったのです。正直、妻がいては「法政第二」の選択を覆すことができないと感じ、息子と2人で話し合い山手学院にしようとしたのです。それが、妻はないがしろにされたと感じたのでしょう。妻は、受験費用とK中、法政第二の2校の入学金を捨ててしまうことになることも気にしていたようです。このタイミングで息子自身が「山手学院に行きたい」と言いはじめ、さらに妻とは険悪に。どうして第1志望に合格し、家族の輪が断ち切られてしまうのでしょう。繰り上げ合格のすべてが受験する家族にとって良い知らせではありません。

次の日、妻と息子は雪が積もるなか、祝日なのでコンビニで入学金をおろし山手学院に向かいました。この決断が良かったのか悪かったのか、結論が出るのはまだまだ先になるのでしょうね。今は、これでいいんだと思って息子をずっと見守ってやること、それが親としての使命なのでしょう。長かったわが家の中学受験の10日間でした。

最後にこれから受験する方にお伝えしたいことです。

・最後まであきらめない
(何が起こるかわからない)

・お金はあきらめる
(わが家は2月だけで100万円以上出費。MAX金額を用意する)

・人生100メートル、中学受験2メートル
(これからの人生のほうが長いんだし、数年たてば、よかったよかったになるでしょう)

 

[繰り上げ合格とは?]
合格者が入学手続きを辞退した場合、学校側は不合格者の中から成績上位者順に繰り上げて合格を出す。学校によっては合格発表時にあらかじめ補欠候補を発表する学校もあるが、突然通知する学校がある。ここでは補欠通知がない場合の追加合格を繰り上げ合格とした。関係者によるとここ数年は、上位校や人気校が繰り上げ合格を出すことが増え、雪崩現象で中堅校やその他の学校にも繰り上げ合格が出ているという。


■増加している理由
繰り上げ合格が増加している原因は、入学試験を複数回実施する学校が増え、学校側が入学者数を予想しづらくなっていることが一因だ。
■連絡が来る時期
難関校の多くは2月11~14日あたりに入学者の招集日(オリエンテーション)を設けており、そこで入学者数が定員数に達しなければ繰り上げ合格の連絡をする。上位校では2月中旬ごろに連絡が来ることが多く、下位校だと3月上旬まで連絡が続く。
■入学金の問題
繰り上げ合格となった学校に入学する場合、すでに別の学校に入学金を払っているケースがある。払い済みの入学金は返還されないので、入学金は二重にかかってしまう。
関連記事
合格させるママ、落ちるママ、3つの大きな違い【2】子供との距離
中学受験――「塾代」年間費用はいくら?
鍼灸師に教わる「風邪の治し方」
わが子が天才・秀才になるかは10歳までの仕込みで決まる
プレミアム保育――キャンセル待ち! 有名幼児教室の先生がついて月額15万円