サプライズは女性より男性が弱い

ワイン専門の販売店では、15年前くらいまでのものであれば、5000円くらいで見つけてもらえる。接待相手の記念日に関わるようなワインを、会食後のお土産として用意しておくのもお勧めだ。

ワインの例でいえば、市川海老蔵さんと小林麻央さんの結婚披露宴で使われたカラバス（白ワイン）は、酒販店では約2500円で購入できる。エールフランスのビジネスクラスで提供されているヴィルマジュー（白ワイン）なら約2000円だ。手頃な価格で、かつ話題付きのお土産としていいが、会食の席で飲むのもいいだろう。

「海老蔵さんと麻央さんの披露宴に私は列席できませんでしたが、一緒に飲みませんか」などと言えば、接待される側もちょっとしたイベント気分で盛り上がれる。また相手は、ワインの名前は忘れるかもしれないが「じつは、海老蔵さんの披露宴のときのワインをごちそうになったんだ」などと話の種にでき、記憶にも残るだろう。

ホテルの中には、ティーラウンジやバー、レストランでピアノの生演奏を聴かせてくれるところがあるが、接待相手が結婚記念日や誕生日などという場合、これもサプライズの演出に利用できる。事前にピアニストに1000円のチップを渡して協力してもらうのだ。

ピアニストは頃合いを見計らってマイクを持ち「今日お誕生日の○○様はいらっしゃいますか？ 一番お好きだという曲を私からプレゼントします」と話しかけてから演奏する。すると接待相手は「どうして僕のことを知っているの？」と驚き、言葉を失うほど感激してくれる。こうしたサプライズは、一般に女性より男性が弱い。

接待相手の奥様やお子様が誕生日という場合には、携帯をかけてもらって当人に出てもらい、電話越しにミュージシャンに歌を歌ってもらったこともある。

基本的に接待はデートと同じだ。いい接待は相手に喜んでもらえ、記憶に残してもらえる。お金がないなら知恵を使い、知恵がないならネットワークを使うことだ。