自分の欠点やミスを引きずってしまう人はどうすればいいのか。明治大学法学部教授の堀田秀吾さんは「脳は一度意識した情報に対して注意を向ける性質があり、これが自己否定を加速させる。自分の関心の方向を意識して変えることが有効だ」という――。
※本稿は、堀田秀吾『とりあえずやってみる技術』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。
意識したことが目につきやすくなる脳のクセ
ある日「赤い車がほしいな」と思った瞬間から、通勤途中にやたらと赤い車ばかり目に入る。これと似たような経験はないでしょうか?
これは「頻度錯覚」と呼ばれる現象で、脳の選択的注意によるものです。
人は一度意識した情報に対して、自然と注意を向けてしまう傾向があるのです。
いったん気にし出すと、特定の情報が急にあちこちで目につくように感じるこの現象は、一般に「バーダー=マインホフ現象」とも呼ばれます。
この現象は、「選択的注意」と「確認バイアス」が組み合わさったものとして説明されます。
選択的注意で特定の対象(赤い車など)に注意が向きやすくなり、確認バイアスによってそれが実際よりも頻繁に起こっているように感じるのです。
スタンフォード大学の言語学者アーノルド・ズウィッキーが、この認知現象を「頻度錯覚」と名付けて説明しました。

