すでに動き出した人、まだ様子見の人
新NISA2年目の2025年。日本証券業協会の「NISA口座の開設・利用状況(2025年3月末時点)」によると、NISA口座数は2647万口座に達し、18歳以上の4人に1人が保有するまでに広がっています。
累計買付額は約59兆円にのぼりますが、それでもなお家計の金融資産の大半は現預金にとどまっています。動き出す人と様子見の人の差は、制度の整備とともに広がりつつあります。
投資行動の分断は、複数の調査からも浮かび上がっています。J-FLEC(金融経済教育推進機構)の調査「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)のポイント」でも、「1年前より金融資産が増えた」と答えた世帯は4割、その理由の多くが「株式・債券の価格上昇」や「配当・金利収入」であり、投資している人だけが“追い風”を受けた格好です。
データで読み解く「投資している人の属性」
日本証券業協会の「新NISA白書 2024」によると、新NISA利用者は年収300万円未満が39.7%で最多、300万〜500万円未満が27.7%、500万〜700万円未満でも17.1%となっています。「投資は富裕層のもの」というイメージとは裏腹に、幅広い所得層で利用されています。
さらに投資経験を見ると、利用者の65.0%が投資歴10年未満で、NISA開始(2014年)後に投資デビューした人が多数派でした。
次に年代別にみてみましょう。同調査によると、NISA口座の普及率は30代が33.8%と最も高く、続いて40代が30.1%、50代が27.1%となっています。30〜40代に最も普及していることがわかります。
なぜ、同じような年収・年齢でも、投資行動にこれほど差が出るのでしょうか。その背景には、知識や年収では語れない「見えない壁」が関係しています。今回は、心理・情報・環境の3つの側面から、紐解いてみましょう。


