参政党のコロコロと変わる過激発言
参政党の選挙期間中の変節ぶりがすさまじい。最初に掲げた公約とは相反することも言う。昨日の今日で話が変わる。それによって連日ニュースをにぎわせて、SNSでトレンドに入る。
例を挙げるときりがない。まず、選挙戦初日の7月4日に党首の神谷宗幣氏は「日本人ファースト」を掲げてこんなスピーチをした。
「外国人の資本がどんどん入ってきて、東京の土地がいっぱい買われるとか、マンションが買われるとか、インフラが買われるとか、水源が買われるとか(中略)外国人の方は(中略)集団を作って万引きとかをやって大きな犯罪が生まれています。そういった人たちがね、違法な薬物とかをね、売り出したら日本の治安が悪くなるでしょ。窃盗や強盗が始まったら安心して暮らせないでしょ。(中略)われわれは(中略)治安維持を図る」
聞きやすく、やさしい言葉だけで構成されており、複雑さがないために聞きやすい。そのため信じてしまう人もいるだろうが、ここに述べられているのは、少しの事実と、明らかなウソと、個人的な予測の3種類を混ぜこぜにした内容である。
「日本人ファースト」についても手のひら返し
参政党はもともと公式サイトなどで明確に「反グローバリズム」を掲げてきた。「日本人ファースト」という言葉は支持者には熱狂的に支持され、一方で「排外主義を煽る」「外国人への差別感情につながる」「外国人労働者なしで日本社会はもはや成立しない」といった批判が噴き上がった。この主張には不安を感じているという在日外国人の声もメディアで紹介されるようになった。
すると7月15日のTBSの取材に対して神谷氏はこう答えたのである。
「これは選挙のキャッチコピーですから、選挙の間だけなので、終わったらそんなことで差別を助長するようなことはしません」
つまり、差別を助長するようなキャッチコピーであり、それがアテンションを引くために有効なので、選挙期間だけ使っていく、と明言したのだ。
さらに
「この言葉は私が提案したというよりも党員さんがアンケートで出してきたものを私が見てそれに応じた」
「日本人ファースト」は自分の発案ではなく、アンケート回答を取りまとめたものだ、と責任逃れまでしている。これにはさすがに驚いたが、さらに驚いたのがその翌日だ。「まさかキャッチコピーであんな切り取られ方をするとは想定していませんでした」とXに投稿。支持者に向けては、あくまでも日本人ファーストを貫くと強調したのである。

