ダイエットに成功する人は何が違うのか。京都大学名誉教授の森谷敏夫さんは「体重に一喜一憂するのは無駄でしかない。体重のかわりに目標とするべき2つの指標がある」という――。
※本稿は、森谷敏夫『京大式 脂肪燃焼メソッド』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
「1週間で2キロ痩せる」のが不可能な理由
糖質制限ダイエットを始めて1週間……。毎日、ご飯やパンなどの炭水化物は朝だけにして、昼と夜は一切食べない。お腹がすいたら、ご飯のかわりにタンパク質豊富な肉や魚をしっかり食べ、同僚からの飲み会の誘いも断って……体重計に乗ったら、なんと2キログラム減!
このような経験をしたことがある方は、少なくないのではないでしょうか。
きつい食事制限を頑張って“目を見張るばかりの成果”を得られたら、誰でも「やった!」と、大喜びすることでしょう。
でも、ちょっと待ってください。体重が2キログラムも減ったことに、まわりの人たちは気づいてくれていますか? 友達や同僚、家族の誰か1人でも、「痩せたね」と声をかけてくれましたか?
試しに、鏡に自分の体を映してみてください。
お腹にあったぜい肉は消えましたか? 二の腕や肩回りの丸みはなくなりましたか? 顔はすっきり引き締まったでしょうか?
おそらく残念なことに、答えはすべて「ノー」のはずです。
なぜなら食事制限だけで、1週間で2キログラムの脂肪を落とすのは、基本的に不可能だからです。減った2キログラムは体内にあった水分や筋肉で、脂肪は落ちていません。

