“自分好みの焙煎度”を知る
コーヒーの味わいを言葉で表現する時、よく使われるのは、「甘み」「酸味」「苦み」「ボディ感」「香り」の5つです。それぞれバランスによって、様々なコーヒーの味を大まかに分けることができます。
しかし、実際にコーヒーを飲んでいきなり全ての味を感じることは難しいと思いますので、まずは大きく、「苦みか酸味か」「スッキリ軽めの味わいかコクの深い味わいか」という2つの軸で飲み比べ、コーヒーの味を分解していきましょう。
その時に役立つのがコーヒーの「飲み比べ」です。深煎り、中深煎り、中煎り、浅煎りそれぞれのコーヒーを飲んで、味の違いを感じてみましょう。そうすることで、「自分は苦みの強い深煎りコーヒーが好きだな」とか、「コクの深い中深煎りが好きだな」とか、「酸味と甘みを感じる浅煎りが好きだな」ということが分かってきます。
大まかに自分の好みの焙煎度が分かってきたら、次に産地の違いを意識してコーヒーを飲んでみましょう。例えばひと口に深煎りと言っても、ケニアの深煎りとインドネシアの深煎りでは全く違った印象を持つでしょう。ケニアからは苦みとほのかな甘み、インドネシアからは苦みとフルーツのような甘みを感じられます。
品種や香味の違いを知ると、どんどんハマる
また、浅煎りの中でも、ブラジルの浅煎りとエチオピアの浅煎りでは、印象が全く違ってきます。ブラジルは柔らかな酸味と香ばしい香り、エチオピアは華やかな酸味とフローラルでレモングラスのような香りを感じられます。
コクのあるコーヒーが好きな方は、中深煎りを飲み比べるといいでしょう。例えばコクを感じつつ甘みがあるグアテマラと、コクはありつつスッキリ感のあるコロンビア等々。口の中で感じるバランスの良さをどこに求めるかを探していきましょう。
自分の好みの味わいが分かってくると、今度は他にも色々なコーヒーを試してみたくなると思います。特に、コーヒーの品種ごと、精選処理方法ごとの香味の違いを知っていくと、コーヒーにどんどんハマっていきます。
味の違いを知るにはまず、ウォッシュド・プロセスとナチュラル・プロセスを飲み比べてみるのが良いでしょう。「ウォッシュド」では輪郭のハッキリした明るい酸味を感じ、「ナチュラル」ではフルーティで甘みの強い印象があります。
ハニー・プロセスは「ウォッシュド」と比べると、酸味が柔らかくボディ感が強めに感じられます。「ウォッシュド」と「ナチュラル」の中間あたりになると思っていただくといいでしょう。スマトラ式も、ウォッシュドと飲み比べると違いが分かりやすくなります。スマトラ式には、ウォッシュドのコーヒーにはない、渋みや苦みのような印象を受けると思います。酸味の出方も明るい酸味というよりは、グリーンピースやグリーンマンゴーのような印象を受けることが多いです。

