麺を茹でる間にスクワットを行う
群馬県藤岡市の山間部にある中華食堂「銀華亭」。天川ふくさんは、102歳の現在も週5日働いている。厨房に立つのは正午からの1時間、昼の営業で最も忙しい時間帯だ。次男の俊二さんとパートナーの女性、長女の武者久美子さんと共に店を切り盛りする。
1玉が140gになるよう麺を計量し、大鍋に投じていく。茹で上がると手際よく平ざるで湯切りをし、伝票を確認しながらチャーシューや卵など具材を盛り付ける。42歳のとき、夫の孝さん(2003年に死別)と共に開業して60年。一連の動作に無駄はない。
「以前は中華鍋も持ち上げられましたが、100歳でやめました。いまは息子に任せています」と笑うふくさん。仕事の合い間には、運動も欠かさない。麺を茹でている間、軽いスクワットをしたり、イスに腰かけて膝を伸ばしながら片足を交互に上げたりするなど、筋トレやストレッチに余念がない。体を動かすことが好きで、掃除や洗濯など自分のことは一通りこなし、自宅の庭の草むしりも楽しみの一つだ。
朝は6時に起きる。
「朝食はごはんにお湯を少し足して柔らかくし、その上に半熟卵とかつお節、鶏そぼろ、鮭フレークをかけます。野菜がたっぷり入ったみそ汁と、納豆も欠かさず食べています」
食後は新聞を読みながら、お茶を飲む。これまで大きな病気をしたことはなく、92歳のときに白内障を患ったものの視力はいまも両目ともに1.2。
しかし、6年ほど前に医者から「カルシウムが足りないから」と錠剤で補給するように勧められたという。さらにビタミンBやビタミンCも足りないと言われ、いつの間にか10種類くらいの薬を飲むようになった。
「あるとき、気持ち悪くて気持ち悪くてもう死んでしまったほうがマシと思えるほど体調が悪くなったんです。それで薬を全部やめたら、気分はすっきり、元気になった。それ以来、薬はなるべく飲まないようにしています」
若い頃から旅行が好きで、女学校の同窓生や、地元の公民館活動など7つのグループに属し、月に1回ほどのペースで旅行に出掛けていたという。
「私よりずっと若い人たちが病気になったり、亡くなったりしたと聞くと切なくなる。元気の秘訣はストレスをため込まないこと。できることはやる、できないことはできない。そんな考えで毎日楽しく店に出ています」
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