センスのよさと堅実さの両立を目指す女性たちから圧倒的な支持をうけている大人気ブログ「ケチケチ贅沢日記」を書籍化したベストセラ―、『ケチケチ贅沢主義』。著者のmuccoさんはあるきっかけから生じた危機感から、独自で「お金の勉強」を始めた。
muccoさんの憧れの先生は、ご存知、家計の見直し相談センターの藤川太さん。これまでに1万5000件の家計を見てきた経験から、「中の上の家庭がいちばん危ない」と「勘違い富裕層」に意識改革を迫る『年収が上がらなくてもお金が増える生活』をこの6月に出版。
本を通じて共感した2人。アベノミクスに踊らされることなく、目的なき節約でストレスをためることなく、自分らしく稼ぎ、使い、貯めるための考え方について、とことん語り合います。(全3回)
お金のことをちゃんと話そう
【藤川太】このごろお金の話をすると、過剰反応される方が増えているように思います。「年収○○万円のご家庭があるとして」という仮定の話をしているのに「じゃあそれ以下の家庭はどうしろというんですか」みたいなね。お金の話というのはある一定の水準を前提にしないと分析もアドバイスもできません。10年前はこんなことはなかったんですが。
【mucco】なぜでしょうか?
【藤川】おそらく自分たちでは「平均的家計」と考える人たちのあいだでも実際は使えるお金の額に開きが出てきたからでしょう。前提としている収入なり貯蓄額なりが自分たちより多いと「じゃあわれわれは対象外ということですよね」となってしまう。その点、muccoさんの『ケチケチ贅沢主義』の「おしゃれとお金」という切り口は広く受け入れられるというか、多くの方が「これは自分の話だ」と思える点でいいのかもしれませんね。
【mucco】お金の話は難しいですよね。私も友だちと面と向かってはなかなかお金の話はできません。でも、急にお金に困って暮らし向きが変わったという人も見てきましたし、自分でもそういう不安を感じたことがあったので、切り口はおしゃれであれ何であれ、まずはライフプランを考えてから何にお金を使うかを考えていきましょう、ということがこの本で伝えられたらと思ったのです。