プレジデントオンライン読者のみなさん、はじめまして。このほどプレジデント社より『ケチケチ贅沢主義』を上梓いたしますmuccoと申します。私はブログ「ケチケチ贅沢日記」で備忘録を兼ねた日々の通勤着コーディネートを公開し、それが思わぬ反響を呼んで、プレジデント社とのご縁ができました。本人としてはケチ根性から手持ちの洋服をフル活用し、日々着回して楽しんでいるだけでしたが、読者の方からは「テイストがブレない理由は?」「今のスタイルを構築するうえで何を参考にしたのか?」と質問されることが何度かありました。また、「なぜ何年も前のアイテムでも平気で着ていられるのか?」「衝動買いはしないのか?」というご質問もありました。ブログというメディア上、あまり掘り下げてお答えすることはできなかったのですが、書籍にはおしゃれを含めた生活のベースとなった考え方について書きました。その柱となっているのは、
スタイルをつくるには、まずマネープラン=ライフプランありき。
ということです。
つまり、おしゃれを楽しむためにはまずお金のことを考えよう、ということです。
2008年の世界金融不安以来、家計防衛や節約に関するお金本が増えました。
そして先の震災をきっかけに、「あたりまえにある生活」の大切さを見直し、よりシンプルで快適に暮らすためのライフスタイル本や、手持ちの洋服を有効活用するためのコーディネート本も増えました。
私にとって、おしゃれ=着ることは社会的な自己表現であり、趣味でもあり、生活の一部です。一方で、お金は生きていくうえで必要不可欠なもの。
どちらも生活に欠かせないものであるにもかかわらず、「お金とおしゃれ」は世間一般的にずっと切り離されて考えられてきたように見受けられます。それどころか節約となると、「まずは被服費や美容代などのおしゃれ費用を削りましょう」などと、と言われてしまいます。本当にそうなのでしょうか。
「貯金もしたいけれど、おしゃれもしたい」
おしゃれが好きな女性ならばそう考えて当然です。楽しいことばかりではない毎日を少しでも前を向いて過ごすために、おしゃれすることはとても効果的で、度を越さない程度のおしゃれ費用も必要です。また、女性が好みの似合う服を着て、髪を整え、メイクして気持ちよく1日を過ごすことで、家庭や職場で一緒に過ごす人々にも良い影響を与える、と私は信じています。