この4つの視点を意識しながら、自分の魅力を相手に伝えるのにどれくらいの「時間」が必要か、どんな出会いの場所がふさわしいか、マーケティングの視点で考える。

見た目や年収がよければ「短期的」に多くの女性を惹きつけることができるだろう。合コンや結婚相談所で人気を集めるタイプだ。見た目や条件が悪い男性は、女性メンバーが多いサークル活動に参加して、誰かが困っているときに手助けをするなど「中長期的」に自分の魅力を伝えていくといい。

「いい相手がいない」「モテない」というのは気のせいだ。ニーズは必ずある。重要なのは環境を変えること。同じ職場に何年もいたら新しい出会いがないのは当然だ。

たとえば僕は博士号を持っているので「頭がいい人が好き」という女性にはモテる。学園都市である茨城県つくば市に住んでいた頃は、周囲が研究者だらけのために目立たなかった。一方、大学教員として札幌市に住んでいた頃は、研究者は珍しく、とてもモテた。

サークルに参加する時間がないという人は、信用度の高い出会い系サイトに登録し、プロフィールに自分の得意分野や「売り」を書くことを勧める。たとえば僕なら「知的な会話が好きな女性が好みです」と書くだろう。

最近、僕は自宅を購入した。頭の中で思い描いていた理想の家ではないが、いまはとても満足している。実際に不動産を見て回り始めると自分が買える家のレベルがわかってくるからだ。「この程度の家なのか」と気落ちしているときにちょっといい物件が出てくると、売れる前に手に入れたくなる。

結婚も不動産選びと似ている。「結婚したいなあ」と漠然と考えているだけだと、理想と現実が離れてどんどん「痛い人」になっていく。大切なのは、実際に行動に移し、自分の婚活市場での価値を確かめながら相手を探すことだ。

このような簡単なアドバイスも実行する人は極めて少ない。だからこそ、ちゃんと実践する人がモテるし結婚できる。ビジネスと同じく、素直な人は常に成功に近い場所にいるのだ。

恋愛コンサルタント、理学博士 
ぐっどうぃる博士

2000年に生命科学の分野で理学博士号を取得。04年より始めた恋愛相談サイト(現「恋愛ユニバーシティ」)が好評。
(構成=大宮冬洋 撮影=葛西亜理沙)
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