お気の毒で、複雑な気持ちになった

そう、18歳の悠仁さま、頑張った。だが、純粋に頑張りとして見る前に、愛子さまと比較してしまう。それはかなりお気の毒な事態だと思う。

実は冒頭からそうだった。悠仁さまは最初の質問に答える前に「現在、岩手県などで発生している山林火災により被害が生じていることを案じております」と述べた。愛子さまも3年前、同様に「昨夜の地震により、亡くなられた方がいらっしゃると伺いまして心が痛んでおります」と述べてから、回答に移っている。ちなみに昨夜の地震とは福島県沖地震で、最大震度6強を記録した。

災害大国・日本だから、大規模な山林火災の最中に会見が設定されていたり、会見前日に地震が起きたりということがあっても不思議ではない。とは言え悠仁さまの「案じております」を聞いた瞬間に愛子さまの会見を思い出し、複雑な気持ちになった。

複雑さの元をたどれば、悠仁さまが「次男の家に生まれた長男」で愛子さまが「長男の家に生まれた長女」だというところに行き着くと思う。上皇さまの次男である秋篠宮さまの家で育った悠仁さまは、皇位継承順位2位。長男である陛下の家で育った愛子さまは、皇位継承資格なし。それって当然だよね、と思える状況ではないと感じている国民は多いだろう。

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これまで“素顔”がほとんど見えなかった

雅子さまの適応障害が公表されたのは愛子さまが2歳の時だ。それ以来、皇室典範で決められている「男系男子による継承」の無理さを多くの国民が知ってしまった。少なくとも悠仁さまに結婚相手を見つけるのは至難の業だと、大半の国民は思っているはずだ。そのような中、悠仁さまはこれからも「将来の天皇」を背負っていく。その都度、愛子さまのことが思い出される。そのことがはっきりしたのが、今回の会見だったと思う。

ここでまた「スタイル抜群の悠仁さま」に話を戻す。この事実がこれまでほとんど報道されていないのは不思議だと最初の方で書いた。これまで悠仁さまの素顔がほとんど見えなかったことが大いに関係していると思う。

お誕生日や入学、卒業などの節目に写真が公開されることがあっても、それは「素顔」とは言いにくい。例えば悠仁さまは、実は大変スキーが得意なのだそうだ。愛子さまはスキー1級の腕前で、映像が公開されたこともある。だが、悠仁さまも同じように上手だということは、まるで公表されていない。だから筑波大学附属高校でバトミントン部に入ったと言われても、どうにもピンとこない。これでは「スタイル抜群」など知る由もない。